脂肪吸引を受ける際に不安な「痛み」の症状、そのピークはいつ?

脂肪吸引をしようと考えたとき、気になるのが手術に伴う痛みの症状です。脂肪吸引では、脂肪を吸い出す際に皮下組織にダメージを与えるため、痛みが出ます。この痛みの強さには個人差がありますが、いずれにせよ術後一定の時間が経過すればおさまります。それではそのピークはいつなのでしょうか。

意外なことに、施術中は痛くない

まず施術中ですが、このときはほとんど痛みを感じることはありません。なぜなら脂肪吸引の施術においては麻酔を用いるのが一般的だからです。特に皮膚の下にカテーテルを挿入し、脂肪を吸引するときには、麻酔なしで施術を行うのは現実的ではありません。特に痛みに弱いなど、事情によっては全身麻酔を使用することもあります。全身麻酔は他の麻酔に比べて身体への負担は大きくなりますが、その代わり眠った状態で手術を終えることが可能です。また全身麻酔まで大掛かりなものではなくても、吸引の部位や範囲などに合わせて、局所的に麻酔を使用していくことはできます。そのため施術中の痛みについては、ほぼ心配はいらないといえます。

Doctor  prepare surgery equipment for help patient.

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問題は施術前と施術後

麻酔が効いている施術中は別として、問題は施術前と施術後です。まず施術前ですが、麻酔をかけるときに痛みが出ることがあります。これが痛みにおける第一のピークです。たとえば局所麻酔は皮膚に注射器を刺し、麻酔液を注入するので、その過程でどうしても痛みをともないます。麻酔が効いてくるまでは我慢が必要です。次に問題になるのが施術後の麻酔が切れた後です。脂肪吸引の後というのは、本来身体にあったはずの組織がなくなり、スカスカになっている状態です。当然身体は大きなダメージを受けたと感じています。特に、施術直後からの3日間は筋肉痛のような痛みが強く出ます。これが痛みの第二のピークとなります。第二のピーク以降、この痛みは時間が経つにつれて少しずつ緩和していきます。吸引箇所や体質などにより多少の個人差はありますが、日常生活に支障をきたさない程度に収まるのに2週間程度、ほとんど気にならなくなるまでに1ヶ月程度が目安です。

Fat woman measuring her hips

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麻酔の種類もいろいろ

肪吸引の痛みを抑えるのに麻酔が大きな役割を果たしていることは言うまでもありません。医師は吸引の箇所や範囲、あるいは患者の体質によって、さまざまな麻酔法を使い分けていくことになります。方法により、メリット、デメリットがあるので、それぞれの特徴についてあらかじめ理解しておくことが大切です。1つ目の方法は麻酔ガスを吸入して行う全身麻酔です。眠ったまま手術ができるなど効果が強力な分、危険度は一番高いものになります。術後、身体を回復させるために入院を伴う可能性があります。2つ目は静脈麻酔です。これは鎮痛剤や鎮静剤を静脈に点滴して行うものです。これも患者の意識がなくなる分、安全面でのリスクが高くなります。3つ目の硬膜外麻酔は、全身の神経が集中する硬膜にカテーテルで薬剤を注入して行う方法です。前述の二つとは違い、意識を保ったままの状態で広範囲の痛みを取り除くことができます。最後の1つは局所麻酔で、なかでもチューセメント法というものが一般的です。体液に近い構成を持った薬剤と止血剤を注射器で注入して行います。注射そのものが痛いという欠点はありますが、身体への負担が少ないのが大きなメリットです。

施術後の痛み対策あれこれ

徐々に軽くなってくるとはいえ、施術後は一定の期間、痛みと向き合わなければなりません。できるだけそれに悩まされないですむためにも、術後の生活に気をつけることが重要です。まず一番大切なのが吸引した部位の圧迫固定を厳守することです。患部を圧迫固定することによって皮膚がすれあうのを防止し、傷ついた皮下組織に刺激を与えずに済みます。また怪我や病気をしたときと同様、自然治癒力を高めるために十分な睡眠とバランスの良い食生活を心がけることも大切です。さらに必要によっては鎮痛薬を内服するのもよいでしょう。しかしながら、尋常でない痛みが出た場合には、我慢せずにすぐに担当の医師に相談するべきです。むくみや内出血など他の後遺症の影響も考えられるためです。

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