2017年1月31日
ムダ毛の自己処理に脱毛クリームを使用したことのある方も多いのではないのでしょうか。
自宅で簡単に使用できることから人気を集めていますが、実は思わぬトラブルが潜んでいることをご存知ですか?
脱毛クリームは脱毛したい部位にクリームを塗り、ぬるま湯でクリームを流すことによってあっという間に毛がなくなり、ツルツルの肌になるという魔法のようなクリームです。
そんな魔法のようなクリームですが、ムダ毛の他、皮膚のたんぱく質までも溶かしてしまう成分が入っているのです…
そこで今回は脱毛クリームが体に与える影響についてご説明させて頂きます。
脱毛クリームを使用している方は是非一度目を通してみて下さい。
脱毛クリームと聞くと、処理したところからは一切毛が生えなくなるの?と思う方もいると思いますが、正確には【除毛クリーム】ですので、脱毛クリームを使うと毛穴から毛が抜けるわけではありません。
ではなぜ毛がなくなり、ツルツルになるのでしょうか?
それは、脱毛クリームに含まれる薬剤で、皮膚の表面にある毛を溶かしているからです。
脱毛クリームの成分表を見てみてください。『有効成分:チオグリコール酸』と書いてあるはずです。このチオグリコール酸が、毛の主な成分である『タンパク質』を溶かし、除毛しているのです。
つまり、脱毛クリームは表面に出てきている毛を溶かしているだけなので、カミソリで剃った時と同じように毛はすぐに生えてきてしまいます。
毛根に何の刺激も与えていないため、毛が薄くなる、脱毛できるといったことはありませんが、カミソリで剃ったときと比べ、チクチクしない、剃り残しが防げるといったメリットが挙げられます。
一見メリットの大きいように見える脱毛クリームですが、実はそれよりも大きなデメリットが存在します。
有効成分であるチオグリコール酸は、たんぱく質を溶かす性質を持っているため、皮膚に塗布すると皮膚のたんぱく質も一緒に溶かしてしまいます。
そのため、脱毛クリームを使ったら、『肌が痛くなった』『ピリピリした』『赤くなった』といった症状が現れる人がいるということです。
毛の主成分がたんぱく質であると同様に、皮膚の細胞はたんぱく質から作られています。お肌のハリや潤いを保つ『コラーゲン』や『エラスチン』などもたんぱく質から作られているのです。
人間の体の80%が水分という話は有名ですが、残りの16%はたんぱく質が占めています。
たんぱく質は、皮膚や爪、髪などの表面に見える部分のほかに、内臓を動かすために必要な成分であったり、ホルモンや脳内物質、インナーマッスルなどにも必要な成分として体の中で使われます。
こういった体の重要な部分に使われるたんぱく質は、皮膚や爪、髪などの表面に見える部分は後回しにされることが多く、表面部分までたんぱく質が充足している女性が少ないのが現状です。
肌の乾燥や髪の毛のパサつき、爪が割れてしまう…などと悩まれている方も多いなか、さらに、たんぱく質を溶かす薬剤を使ってしまっては、皮膚が悲鳴を上げるのは避けられません。
使用NGな脱毛クリームも多いですが、顔やデリケートゾーンは他の部位に比べ、酸性に近い、いわゆる【弱酸性】です。
脱毛クリームのように刺激が強い成分を使っている場合、デリケートゾーンや皮膚の薄い顔には使用できないものがほんどです。中には使用できるものもありますが使用の際は十分注意しなければなりません。
脱毛クリームは、脱毛をするわけではなく【除毛】するクリームです。仕上がりにチクチク感がないので好む方も多いですが、肌表面のタンパク質まで溶かしているので肌をいたわるのであれば、オススメできません。
自己処理ならば肌に刺激が少ない電動シェーバーで、もし剃り残しやチクチクが気になるのであれば、脱毛してしまうことも選択肢に入れてみてもいいかもしれません。