顔の傷跡を消す方法とは?種類別の治し方を解説

投稿日:
2026/05/08
権東 容秀医師
著者
東京イセアクリニック
日本形成外科学会 認定専門医
日本皮膚科学会 認定専門医
権東 容秀

Shere

顔の傷跡は、外見だけでなく精神的にも大きな影響を与えます。「この傷さえなければ…」と悩んでいる方は少なくありません。

傷跡は、ケガ・手術・ニキビ・やけどなど様々な原因で残りますが、適切な治療とケアによって目立たなくすることは可能です。完全に消し去ることは難しくても、適切な方法を選べば、かなり改善できます。

本記事では、顔の傷跡の種類ごとの特徴と、セルフケアから医療機関での治療法まで、詳しく解説します。

顔の傷跡の種類

傷跡には大きく分けて3つの種類があり、それぞれ治療法が異なります。まずは自分の傷跡がどのタイプなのかを理解しましょう。

凹み(陥凹性瘢痕・クレーター)

特徴: 皮膚が凹んでくぼんだ状態の傷跡です。ニキビ跡・水ぼうそう跡・外傷による皮膚の欠損などが原因で起こります。

見た目:

・皮膚がへこんでクレーター状になっている

・表面が凸凹している

・影ができて目立ちやすいなぜできる: 真皮層(皮膚の深い層)が損傷を受けると、組織が欠損したまま治癒するため、凹んだ傷跡が残ります。特にニキビの炎症が真皮まで達した場合、クレーター状の跡になりやすいです。

治療の難易度: 凹みを完全に平らにすることは困難ですが、フラクショナルレーザー治療やダーマペン、ニードルRF、注入治療などで徐々に浅くすることが可能です。

盛り上がり(肥厚性瘢痕・ケロイド)

特徴: 傷跡が赤く盛り上がり、硬くなった状態です。ケロイド(瘢痕)体質の方に起こりやすく、痛みや痒みを伴うことがあります。

見た目:

・赤く盛り上がっている

・硬くて触ると厚みがある

・光沢のある表面

肥厚性瘢痕とケロイドの違い

項目肥厚性瘢痕ケロイド
範囲元の傷の範囲内元の傷を超えて広がる
経過時間とともに改善することも自然には治まらず進行する
体質誰にでも起こりうるケロイド体質の方に起こりやすい

なぜできる

牽引や摩擦などの外的要因や炎症により、傷が治る過程でコラーゲンが過剰に生成されることで、盛り上がった傷跡ができます。

ケロイドは体質的な要因が大きく、胸・肩・耳・顎などにできやすい傾向があります。

治療の難易度: ケナコルト注射やレーザー治療で平坦化できますが、ケロイドは再発しやすいため、継続的なケアが必要です。

赤み・色素沈着・黒ずみ・色素脱失

特徴: 傷跡の表面は平らですが、赤み・茶色・黒ずみなどの色の変化が残っている状態です。

見た目:

・赤み: 炎症が残っている状態。新しい傷跡に多い

・色素沈着(茶色・黒ずみ): メラニン色素が沈着した状態。時間が経った傷跡に多い

・白っぽい跡: 成熟した瘢痕。色素が抜けた状態

なぜできる: 傷が治癒する過程で、炎症による赤みや、紫外線などの刺激でメラニン色素が過剰に生成されることで、色の変化が残ります。

治療の難易度: 赤みや色素沈着は、レーザー治療や美白ケアで比較的改善しやすいタイプです。ただし、白っぽい瘢痕は色素を戻すことが難しいです。

顔の傷跡を消すセルフケア

医療機関での治療を受ける前に、まずは自宅でできるセルフケアから始めましょう。セルフケアで改善できる傷跡もあります。

市販薬・クリーム

傷跡改善クリーム・ジェル

市販されている傷跡改善用のクリームやジェルには、以下のような成分が含まれています。

ヘパリン類似物質: 保湿効果が高く、肌のターンオーバーを促進

アラントイン: 組織修復を促進し、炎症を抑える

ビタミンC誘導体: メラニン生成を抑え、色素沈着を改善

トラネキサム酸: 炎症を抑え、色素沈着を予防

代表的な市販薬:

アットノン: ヘパリン類似物質配合。保湿と血行促進

ケロコート: シリコンジェル。傷跡を保護し、平坦化を促す

ビオイル: ビタミンオイル。色素沈着や乾燥に

効果と限界: 市販薬は、軽度の色素沈着や新しい傷跡には一定の効果がありますが、深い凹みや盛り上がった傷跡には効果が限定的です。継続的に使用することで、徐々に目立たなくなることがあります。

テープ・保湿・紫外線対策

① 傷跡保護テープ

シリコンテープや医療用テープで傷跡を保護することで、外的刺激や傷跡の広がりを防ぎ、平坦化を促します。

効果:

・傷跡にかかる負荷を軽減

・保湿効果で治癒を促進

・紫外線から保護

使い方: 抜糸後から3〜6ヶ月間、テープを貼り続けることが推奨されます。

② 徹底的な保湿

傷跡は乾燥すると硬くなり、目立ちやすくなります。保湿を徹底することで、肌の柔軟性を保ち、ターンオーバーを促進できます。

おすすめの保湿剤:

・ヘパリン類似物質配合クリーム

・ワセリン

・セラミド配合保湿剤

③ 紫外線対策

紫外線は色素沈着を悪化させる最大の原因です。傷跡が治癒する過程では、必ず紫外線対策を行いましょう。

対策方法:

・日焼け止め(SPF30以上)をこまめに塗る

・遮光テープを貼る

・帽子や日傘で物理的に遮光

セルフケアの限界

セルフケアは予防と軽度の改善には効果的ですが、以下のような傷跡には限界があります。

セルフケアで改善が難しい傷跡:

・深く凹んだクレーター状の傷跡

・盛り上がったケロイドや肥厚性瘢痕

・広範囲の色素沈着

・長年放置された古い傷跡これらの場合は、医療機関での治療を検討しましょう。

顔の傷跡を消す治療法

医療機関では、傷跡の種類や状態に合わせて、以下のような治療法が選択されます。

レーザー治療(ジェネシス)

ジェネシスとは

ジェネシス(Genesis)は、ロングパルスNd:YAGレーザーを用いた治療法で、真皮層に熱エネルギーを届け、コラーゲンの生成を促進する効果があります。

効果が期待できる傷跡:

・赤みのある傷跡

・軽度の凹凸

・肥厚性瘢痕の赤みや硬さ

・色素沈着

仕組み: 皮膚の深部(真皮層)に熱を加えることで、コラーゲンの再構築を促し、肌のキメを整えます。また、血管に作用することで赤みを軽減します。

メリット:

・ダウンタイムがほとんどない

・施術直後からメイク可能

・痛みが少ない(温かい感覚程度)

・肌質改善効果も期待できる

デメリット:

・複数回の治療が必要

・深い凹みには効果が限定的

・即効性はなく、徐々に改善していく

治療頻度: 2〜4週間に1回

ケナコルト注射

ケナコルトとは

ケナコルト(トリアムシノロンアセトニド)は、ステロイドの一種で、盛り上がった傷跡(ケロイド・肥厚性瘢痕)に直接注射する治療法です。

効果が期待できる傷跡:

・赤く盛り上がったケロイド

・肥厚性瘢痕

・痛みやかゆみを伴う傷跡

仕組み: ステロイドの強力な抗炎症作用と、線維芽細胞の増殖抑制作用によって、以下の効果が得られます。

  1. 線維芽細胞の活動抑制: コラーゲンの過剰生成を抑える
  2. 抗炎症作用: 炎症を鎮め、赤みを軽減
  3. 組織の柔軟化: コラーゲンを分解することで硬くなった組織を柔らかくする

メリット:

・隆起の縮小効果が著しく高い(数日〜数週間で改善を実感)

・かゆみや痛みが軽減される

デメリット:

・注射時に痛みを伴う

・皮膚が凹むリスク(打ちすぎた場合)

・複数回の治療が必要(月1回を3〜6ヶ月)

・ケロイドは再発しやすい

・ホルモンバランス変調の可能性(月経不順など)

・毛細血管が拡張する

注意点: 効果が強すぎると、傷跡が逆に凹んでしまうことがあるため、医師の慎重な判断が必要です。

修正手術

手術が適している傷跡:

・幅が広く目立つ傷跡

・直線的で不自然な傷跡

・ひきつれ(拘縮)がある傷跡

・保存的治療で改善しない傷跡

手術の種類:

① 単純切除縫合 傷跡を切除して、真皮縫合や筋膜縫合を駆使し、丁寧に縫い直す方法。幅が広い傷跡を細くします。

② Z形成術・W形成術 傷の位置を入れ替えたり、直線的な傷跡をジグザグにすることで、目立ちにくくします。顔のシワに沿った形に修正することも可能。

真皮縫合 皮膚の深い層(真皮層)を丁寧に縫合することで、傷跡の幅が広がるのを防ぎます。

手術のタイミング: 受傷後または前回の手術後、半年以降が推奨されます。傷跡の赤みがある程度とれ、柔らかくなってからの方が、きれいに仕上がります。

術後のケア:

・抜糸後3〜6ヶ月間のテープ固定が必須

・紫外線対策の徹底

・場合によってはケナコルト注射やステロイドテープで再発予防

効果と限界: 非常に目立つ傷跡はかなり改善しますが、完全に消し去ることはできません。「目立つ傷跡を目立たない傷跡に変える」ことが目的です。

美容皮膚科での治療

上記の治療法に加えて、美容皮膚科では以下のような治療も行われます。

ダーマペン: 微細な針で皮膚を刺激し、コラーゲン生成を促す。ニキビ跡のクレーターに効果的

フラクショナルレーザー: 皮膚に微細な穴を開け、肌の再生を促す。凹凸の改善に

ニードルRF:微細な針で真皮〜皮下に高周波(RF)を照射し、熱刺激によりコラーゲン再構築(リモデリング)と新生を促します。これにより皮膚の質感改善や軽度の隆起性瘢痕の改善が期待できます。

また、機種によっては針から薬剤(例:PDLLAなど)を導入することで、コラーゲン産生を補助し、陥凹性瘢痕の改善にも応用されます。 

傷跡治療はイセアクリニックへ

イセアクリニックでは、傷跡の種類や状態に合わせて、ジェネシス・ケナコルト注射・修正手術など、複数の治療法をご用意しています。

まずは無料カウンセリングで、あなたの傷跡に最適な治療法をご提案します。

顔の傷跡に関するよくある質問

顔の傷跡はいつ消える?消えない場合は?

浅い傷(表皮のみの損傷): 約2週間以内に治り、形としては跡はほぼ残りませんが色素沈着や赤みなどは長引くことがあります

深い傷(真皮まで達する損傷): 真皮層に達する傷は、必ず跡が残ります。ただし、適切な治療とケアで、目立たなくすることは可能です。

傷跡の変化:

受傷直後〜3ヶ月: 赤みが強く、盛り上がることも

3ヶ月〜6ヶ月: 徐々に赤みが落ち着き、柔らかくなる

6ヶ月〜1年: 成熟瘢痕となり、白っぽく平坦に

消えない場合: 6ヶ月〜1年経っても傷跡が目立つ場合は、医療機関での治療を検討しましょう。

顔の手術・美容整形の傷跡は消せる?

美容整形や外科手術後の傷跡も、適切な治療で目立たなくすることは可能です。

手術後の傷跡が目立つ原因:

・縫合技術が適切でなかった

・術後のケア不足

・ケロイド体質

・傷跡に負荷がかかった

治療法:

幅が広い傷跡 → 修正手術(再縫合)

赤く盛り上がった傷跡 → ケナコルト注射、レーザー治療(ジェネシス)

赤みや色素沈着 → レーザー治療(ジェネシス)

顔の傷跡治療は何科を受診すべき?

形成外科が第一選択です。

形成外科は、傷跡を目立たなくする専門科です。顔の傷跡治療では、以下の診療科を検討しましょう。

診療科適している傷跡
形成外科すべての傷跡(特に修正手術が必要な場合)
美容皮膚科軽度の傷跡、色素沈着、赤み
皮膚科ケロイド、肥厚性瘢痕の保存的治療

イセアクリニックは形成外科・美容皮膚科の両方の専門医が在籍しているため、あらゆるタイプの傷跡治療に対応可能です。

顔の傷跡が気になるならイセアクリニックへ

イセアクリニックで可能な傷跡治療

東京イセアクリニックでは、18年以上の実績と、日本形成外科学会認定専門医をはじめとする経験豊富な医師が、傷跡治療を行っています。

イセアで可能な治療法:

① ジェネシス(レーザー治療) 赤みや軽度の凹凸、肌質改善に効果的。ダウンタイムがほとんどなく、痛みも少ない治療法です。

② ケナコルト注射 盛り上がったケロイドや肥厚性瘢痕に直接注射。赤み・かゆみ・盛り上がりを改善します。

③ 修正手術(外科手術) 目立つ傷跡を切除し、丁寧に縫い直すことで、細く目立たない傷跡に修正します。Z形成術やW形成術など、様々な技法を駆使します。


イセアクリニックが選ばれる理由

① 形成外科専門医による高い技術

傷跡の修正には、高度な縫合技術とデザイン力が必要です。イセアクリニックには日本形成外科学会認定専門医が在籍し、一人ひとりの傷跡に最適な治療を提供します。

② 一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療

傷跡の種類・深さ・場所・経過時間によって、最適な治療法は異なります。カウンセリングで丁寧に診察し、あなたに最適な治療プランをご提案します。

③ 18年以上の実績

2007年の開院以来、18年以上にわたり多くの傷跡治療を行ってきました。豊富な経験と実績があります。

④ アフターケアまで徹底サポート

傷跡治療は、施術後のケアが非常に重要です。テーピング方法・保湿・紫外線対策など、アフターケアまで丁寧にサポートします。

About the author
日本形成外科学会 認定専門医 日本皮膚科学会 認定専門医 権東 容秀
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