脂肪吸引後のむくみ、正しいケアで少しでも楽に

むくみは脂肪吸引後のダウンタイムに現れる代表的な症状の一つです。むくみの原因は麻酔液の残りやリンパ液などです。これらの水分が、吸引によって脂肪がなくなることによってできた皮下組織の隙間にたまってしまうのです。このむくみは施術の種類にもよりますが、施術直後から2週間ほどの期間に現れる症状になります。

むくみは手術の成功不成功を左右する

脂肪吸引後はいわば身体の組織に穴が開き、損傷した状態です。施術後の患部がむくんでしまうのは当然の生体反応であって、それ自体が異常なわけではありません。むくみの程度は施術の種類や箇所、吸引した脂肪の量などに左右されます。しかし脂肪吸引においては、むくみはそれ単体で不快な症状というだけのものでは決してありません。ひどくなると患部のしびれや痛みなど他の症状を引き起こし、術後の仕上がりを損ねる原因にもなります。ですから施術後は適切なケアを怠らず、できるだけむくみを軽減するように努めることが大切です。そうすることでダウンタイムをより楽に過ごせるようになりますし、最終的にはボディラインを整えることにもつながります。むくみケアは脂肪吸引を成功させる要といっても過言ではないのです。

4_2脂肪吸引後のむくみ、正しいケアで少しでも楽に

急性期の腫れ、それ以降のむくみ

肪吸引の施術を受けた箇所は腫れぼったくなり、一時的に太くなります。しかし一見同じような状態に見えても、実は術後の経過時間によって身体の中ではまったく違った現象が起きています。まず施術後すぐに起こる症状ですが、これは傷ついた患部が炎症反応を起こして腫れている状態です。怪我の直後などによくあるように、患部にほてったような感覚があるのが特徴です。この状態が治まった後に、今度は炎症によって分泌されたリンパ液などが患部にたまり、むくんでいくようになります。両者ともに有効なケアとしては患部の圧迫固定があげられます。圧迫固定によって患部を外の刺激から守り、また余分な水分を患部から排出することができるからです。しかし腫れは急性期、むくみはそれ以降の症状であることから、それ以外のケアには違いが出てきます。身体の回復を早めるためにも、時期に合わせて適切なケアをしていく必要があります。

4_3脂肪吸引後のむくみ、正しいケアで少しでも楽に

急性期には患部のアイシング

患部が熱を持ち、炎症を起こして腫れている期間というのは、皮膚の下にできた傷が回復するのに必要な時間です。ですからこの期間の腫れを少しでも軽くするには、傷ついた組織を早く治癒させるため、患部の炎症反応を抑えることが求められます。このため施術直後の数日間は安静にしなければなりません。さらに圧迫固定も包帯やテープできつめに行う必要があります。それによって患部にできた余計な隙間を埋めることができ、腫れの原因のひとつである内出血を抑えたり、刺激を受けたりして炎症が悪化するのを避けることができます。さらに患部の炎症を抑えるのに有効なのが保冷剤などを使用したアイシングです。これは術後3日程度を目安に行うようにします。それ以降は血行を良くしたほうが傷の回復に資するので、ずっと患部を冷やしっぱなしにするということは避けるべきです。

急性期が終わったら血行をよくすべし

急性期が終わったら、今度は血行をよくし、患部に水分が滞留するのを避けなければなりません。むくみをひどくしてしまうのは、血行不良による冷えとそれにともなう水分の循環の悪化です。ですから急性期の後に起こるむくみは、普段冷え性で悩んでいる方ほど長引く傾向にあります。この時期のむくみを軽くするには血行をよくするのが一番です。適度な圧迫固定で患部に滞りがちな血液等の循環を促し、また積極的に身体を温めていきましょう。軽く身体を動かしたり、ストレッチやマッサージを行ったりするのも血行促進には効果的です。ただし無用のトラブルを避けるために、激しい運動を行ったり、患部を強く刺激したりするのは避けましょう。この身体がむくむ時期はしばらく続きますが、術後1ヶ月くらいから次第に落ち着いていきます。あせらずに地道なケアを続けましょう。

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