脂肪吸引の手術跡はどれくらいの期間で治る?

脂肪吸引は外科的な手術です。メスで皮膚を切開し、カニューレを皮下組織に挿入して脂肪細胞を吸引していきます。そこで気になるのが、皮膚を切開した際にできてしまう傷跡です。手術の性質上、皮膚に手術跡が残ってしまうことは避けられません。しかし一般的には時の経過とともに目立たなくなっていきます。

手術の時にどうしてもできてしまう傷とは

脂肪吸引で用いるカニューレはごく細いものです。しかしそれを皮下組織に挿れるためには、体内への入り口を作ってやる必要があります。そのため皮膚を切開し、施術の後で縫合することになるのです。脂肪吸引でできる手術跡とは、このときにできた切り傷の跡です。もっとも切開するといっても、使用するカニューレ自体が細いのでそんなに大規模なものになることはありません。施術にあたってはメスで5mmから7mmほど切開し、最後に傷口を1針か2針縫合する程度で済むのが一般的です。最初は赤くなったりするので目につきますが、徐々に色も薄くなり、半年から1年ほどで白い線状になります。ここまでくればあまり目立つことはありません。万が一数ヶ月経っても縫合箇所が目立つようであれば、色素沈着などの可能性もありますので早めに医師に相談しなければなりません。
またごくまれにケロイド体質を持っている方の場合、傷口が盛り上がってケロイド状になってしまうこともあります。
もっともこの2つは一般的な経過とはいえません。良心的な医師なら、仕上がりをよくするために手術跡が目立たないように工夫しています。基本的には、完全にはなくならないけれどほとんど分からないくらい綺麗になる、といえます。

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脂肪吸引の手術跡が目立たない施術方法とは

脂肪吸引には多少の跡が残ります。しかしできるだけ目立たないようにすることはできます。それには施術のやり方にもいくつかのコツがありますので、カウンセリングの際に医師に確認してみるとよいでしょう。
1つめは目立たない場所から吸引するということです。脂肪吸引では吸引したい箇所に直接カニューレを挿入することはありません。吸引箇所から近いところで、跡が目立ちづらいところにカニューレを入れることができるのです。具体的には耳の後ろ側など人目に付きづらい部分、下着などで隠れてしまう部分、皺がもともと多く傷跡がそこにまぎれてしまう部分などです。
2つ目は施術の際にスキンプロテクターを使用するということです。脂肪吸引では挿入したカニューレを動かすことになります。スキンプロテクターを使用することで、カニューレが皮膚にこすれて傷口が必要以上に悪化するのを防ぐことができます。
3つ目は縫合を丁寧に行うということです。縫合が適当だと傷の治りが悪くなってしまいます。縫合には体内に吸収され抜糸が必要ない糸を使った方法もありますが、抜糸を伴う方法の方がよい仕上がりになります。術後の通院が面倒でも、糸を使って縫合してくれるクリニックを選びましょう。

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術後のケアでより目立たなく

手術跡を目立たなくするためには丁寧な施術をしてくれる医師を選ぶだけでなく、術後のセルフケアも重要です。
自分でできるケアとしては、サージカルテープの使用があげられます。縫合部は敏感な状態です。乾燥や紫外線などの刺激があると細胞が過剰に反応し、傷口の皮膚が盛り上がったりする原因になります。サージカルテープで傷口を保護してあげると、これらの刺激を避けることができ、傷が綺麗にふさがります。傷跡が周囲の皮膚に馴染む色になるまで続けるとよいでしょう。もっとも、もし途中でかぶれてしまったら、使用を注意してください。
加えて抜糸が終わった段階から、患部の血行を改善するためにヒルドイドクリームを使うのもおすすめです。少量ずつでいいので、3ヶ月以上気長に使用しましょう。血行がよくなると、色素沈着が起きづらくなります。
それでも、もし回復期間中にトラブル発生の予兆を感じるようなことがあったら、迷わず医師の判断を仰ぎましょう。外用薬の処方や修正手術など適切な対処法を提案してくれます。

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