切らない脂肪吸引、その正体は「脂肪溶解注射」

脂肪吸引はどのようにして行うかご存知ですか?その方法の多くはメスを使って皮膚の一部を切開し、カニューレという管状の器具を挿入して脂肪を吸い取るものです。切開するのはシワの部分などを選ぶので言うほど目立つ傷ではありませんが、やはり傷は傷です。気になる方は少なからずいることでしょう。しかし、そんな小さな傷すらつけずに行える脂肪吸引があるとしたらどうでしょう。結論から言うと、その方法は存在します。知り合いにバレる心配もなく、こっそり理想の体型になることができるのです。その詳細について解説していきます。

文字通り、脂肪を溶かす

脂肪溶解注射(メソセラピー)は、文字通り脂肪を溶かす薬剤を痩せたい箇所に注入することで効果を発揮するものです。注入した箇所の脂肪細胞を破壊し、破壊されたものは自然と体外へ排出される仕組みで結果的に痩身効果をもたらします。歴史は古く、その手法は1952年にフランスで開発されました。この手法では従来のカニューレ挿入では難しかった顔や二の腕などはもちろん、ほぼ全身に施術することが可能です。使用する薬剤はFDA(Food and Drug Administration=米国食品医薬品局) で認可された安全性の高いもので、脂肪吸引以外でもアンチエイジングや皮膚の傷跡の治療などにも応用されています。しかし、この薬剤の配合はクリニックによって異なっており、中には質の悪い薬の配合をしているところも存在しているのでクリニック選びは慎重に行いましょう。

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所要時間は10分程度で痛みもなし

この方法のメリットはなんといってもお手軽だということでしょう。所要時間は10分ほどでとても短いです。また、一度の施術で何度も刺すことを考慮して使用する注射針はとても細く、痛みは最小限に抑えられています。所要時間が短く身体への負担が少ないので仕事を休む心配もいりませんし、術後のケアもほとんど気にすることがありません。そして、メスを使わないので傷跡も全く残りません。また、ダイエットした時の心配事のひとつとしてリバウンドといものがありますが、それも心配も軽減できます。リバウンドは一度痩せた脂肪細胞が再び元の状態以上に脂肪を蓄えてしまうことで起きるものですが、脂肪細胞ごと消滅させるこの注射はそのリスクも減らすのです。そして、ダイエットでは取り除きにくいセルライトもこの注射なら除去できます。

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一回では効果なし?何度も繰り返す必要あり

脂肪溶解注射はいいことだらけに感じますが、実はデメリットもそれなりにあるのです。まず一つ目は、一度の施術ではほとんど効果がないことが多いということです。この手法では少量の薬剤を幾度にも渡って繰り返し注入するので、その量に見合った効果しか期待できません。つまり、2週間に1度の注射を何度も繰り返す必要があります。一度の注射で約3万円程度が相場であり、それを何度も繰り返すので予定より費用がかさんでしまうというケースも多いのが現状です。一度の所要時間こそ短いものの、短いということは裏を返せばその時間に見合った効果しか得られないということでもあるのです。
そして二つ目ですが、頬や顎などは従来の脂肪吸引よりもダウンタイム(損傷した身体の部位が元に戻るまでの修復期間)が長いということです。体質にもよりますが、この注射では軽いむくみや腫れが出ることがあります。そして、薬剤の成分は大豆が原料になっているので大豆アレルギーの方は残念ながら受けることが出来ません。
三つ目のデメリットは、細かいデザインが困難である点が挙げられます。脂肪溶解は薬剤の作用で自然と進んでいくため、自分の望んだ結果になるかどうかは何ともいえないのです。そもそもこの薬剤の効果は個人差があるため、痩身効果がほとんど見られない結果になる場合があることも理解しましょう。

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